
5 年ぶりにソロCDを作り、もうすぐ発売日を迎えることになった。 時の経つのは本当にあっという間だと感じる。この5年間、色々なことがあった。それまでの人生にはなかった忙しさに終始追われて、部屋に籠もり、楽譜と鍵盤に一日中向き合っていた頃。結局、体調を崩して、CD制作からも、そして本来楽しかったliveからも心は遠のいていった。一昨年あたりから、徐々に元気を取り戻して、いろんなことが楽しくなって来た。そして、そろそろCDを作りたいと思っていた矢先、良い出会いに恵まれて今回の運びとなった。現在体調は絶好調。5年前とは自分でも別人かと思う程、動き回っている。 …そういった現在のエネルギーを、この新しいCDより感じて頂ければ幸いだ。
(Arico)
- TOKIAKARI Improvisation I
- 月待ち
- 些細な事柄
- 水ニ映ル月
- hinemosu…
- 渡り鳥
- TOKIAKARI Improvisation II
Piano,Sound Produced and Composed by Arico
レーベル : ROJI MUSIC
品 番 : RJM-003
価 格 : ¥2,000( 税込)/¥1,904(税抜)
発売元 : 有限会社ボウサイズ
販売元 : e-music / tel.03-5773-6071
「ときあかり」とは、ジャケットデザイン&アートディレクションを今回お願いした、羽良多平吉氏による造語。 「ときあかり」という言葉の持つ、温かく透明な質感から、すぐに和紙を連想した。 そこで古田菜穂子に相談して、岐阜後楽荘「月待ちライヴ」チラシ作成等で、お世話になっている家田紙工さんにお願いすることになった。 そしてCDジャケットは、羽良多さんデザインで、美濃手漉き和紙で包まれるという、この上ない贅沢な形となった。
★Aricoのアーティスト活動を以前から支えてきた古田菜穂子さんが 、Aricoと美濃手漉き和紙のジャケットについてメッセージを寄せてくださいました。こちらをご覧下さい。
1.TOKIAKARI Improvisation I
レコーディングの最後に、「ときあかり」のイメージで即興演奏した一曲目。 ほっとした気分がそのまま現れている。
2.月待ち
昨年から季節毎に開催している、岐阜の老舗料亭「後楽荘」での「Arico月待ちライヴ」。プロデューサーの古田菜穂子が「月待ち」という素敵なタイトルを考えてくれた。 そのliveでは毎回一曲目に弾いている。そして、よりドラマチックに進化し続けている。
3.些細な事柄
実は、岐阜県可児市「花フェスタ記念公園」内「花のミュージアム」で、この春より常設された映像のために書いた楽曲。FM802(FM大阪)の某CMで、ドラマ仕立てのナレーションのBGMとして関西では既に流れている。捨てる神あれば、拾う神ありき。

4.水ニ映ル月
随分と昔、多分何となく切ない気分の時に作曲した筈だ。しかし具体的には、その頃どんな心情だったのか今全く思い返せない。長い時間を経て、タイトルが浮かんだ。それは夏の終わりの頃だった様な気がしている。いずれにしても忘却の彼方。

5.hinemosu‥
京都丹後の春の海の印象。数年前、幾度か丹後へ行く機会があった。ほとんど初めて、海釣りを体験したりした。その時のメンバーは確か4人だった。同じ場所で一人一人海に向き合い、釣り糸をたれる一瞬の孤独。 その穏やかで、優雅な永遠の時間。

6.渡り鳥
揺れている木々の、葉っぱの先を見るのが大好きだ。 風が吹くと、それは本当に様々な動きを見せるので、目が離せなくなる。そこからは、沢山の音楽が響いて来るので、目から耳へと際限なく拡がっていく。そんな心地よさを楽曲にしようと、作り始めた曲だった。 この夏、ご無沙汰していた岐阜県多治見市のギャルリ「ももぐさ」を訪れて、その茶室に一人佇んだ時、何かの鳥の鳴き声が、あのとても静かな場所で鮮やかに響いて来た。そしてその瞬間、作曲したばかりのこの曲のルーツが鳥だったと解った。 エンディングは当初暗いままだった。しかしこの夏、東京お台場でのliveで、突然激しい雨に襲われた。その後レコーディング直前の京都「新風館」live時、やはりまた雷雨を体験して、よりたくましいエンディングにシフトしたようだ。

7.TOKIAKARI Improvisation II
レコーディング最後に、「ときあかり」のイメージで即興演奏した二曲目。 ほっとすると同時に、終わったんだという何とも祭りが終了した後の様な、どこか淋しい気分も出ている。楽曲として完成させて、譜面 に興してliveで弾いていきたい。
関連するライブ情報の詳しくはArico活動予定/ライブ情報をご覧下さい。
映画音楽/ドラマ劇中音楽を手掛けるピアニスト/コンポーザーArico 3rdアルバム。
京都在住のピアニスト、コンポーザー。
1999年11月、辻仁成の初監督映画『千年旅人』の映画音楽に起用され、 サウンドトラック『kanata』でメジャーデビュー。 その後も辻監督の全作品のサウンドトラックを手掛ける。
2000年7月、TVドラマ『 愛をください』の劇中音楽を担当、 2001年春、コンピレーションアルバム『Image2』や、辻仁成・江國香織の著書 「冷静と情熱のあいだ」のコンピレーションアルバムへ参加。 その後、辻の第2作 『ほとけ』、最新作『フィラメント』の映画音楽を手がける。
Aricoが紡ぎだす世界は聴くものの心を和ませ、日々時間に追われている我々の心を 静かに癒す、不思議な力を感じさせる。 現在、京都を拠点に活動中。自ら調香した香油を使用したアロマテラピーコンサート などを展開しながら、日々音作りに取り組んでいる。
羽良多平吉氏より頂戴しました、この言葉の暖かく透明な響き 緩やかで優雅なリズム… たった五つのかな文字なのに…。 どうかずっとずっとこの先、多少の揺れはあったとしても、内も外もこの様な世の中で 在って欲しい。 そしてその場所で何時までもピアノを弾いて居たいのです。
Arico
Arico 詩的で、映像的、想像力を喚起させる個性あふれるアリコワールドに きっと多くの人が心奪われることでしょう。欧州にかかる虹のようなサウンドにますます磨きがかかることを期待しています。
辻 仁成(作家)
浸透圧、としか言えない何かがあってAricoさんの弾くピアノは、私のな かにすーっと浸みこむ。雪みたいにつめたいあかるさで。
江國 香織(作家)
Aricoのピアノは音楽というより、「音」である。雨が土に降り立つ音、風が葉に当 たって立ち去る音、木がすっくと立って生き続ける音、雲が輝く音、星が光りはじめる 音、夕陽が沈む音、待ち続けているあなたの足音、涙が胸の内側に落ちる音、闇に包ま れてうずくまっている音、月明かりがさしこむ音、時が流れゆく音-Aricoの音に身 をゆだねていると、心の中にしまわれている風景が尽きることなく呼び出されてきて、 いつの間にか、ふだんは隠れひそんでいるもうひとりの私になる。それは、きりきりと 切ない。しかしやがて、私は私の外へ出て、風に溶けてゆく。 そんな音に出会ったのは、初めてだ。
田中 優子(法政大学教授)
その夜のAricoのピアノはモノクロームだった。 次の夜のAricoは濡れた波の音になっていた。
松岡 正剛(編集工学研究所所長)
2005年の秋の初め、Aricoから新作CDのタイトルに、デザイナーの羽良多平吉さんより『ときあかり』というネーミングをいただいたので、ぜひ和紙のCDジャケットを作れないか、という打診があった。
その時私の中に浮かんだイメージは、和紙の「たとう紙」だった。実は15年以上前、パルコの「GOMES」というフリーペーパーの中で、数年間、私が編集長を務めていたページのタイトルが「たとう」だった。
…つづきはこちら
古田 菜穂子(プランニングディレクター)
'99.11.20 辻仁成「千年旅人」映画サウンドトラック 『kanata』
'00. 8.23 TVドラマ「愛をください」サウンドトラック 『Blue Sky on the Park』
'01. 4.25 コンピレーションアルバム 『Image2』
'01. 5.25 辻仁成 プロデュース 『冷静と情熱のあいだ Blu』
'01. 5.25 江國香織プロデュース 『冷静と情熱のあいだ Rosso』
'01. 8. 1 映画「ほとけ」サウンドトラック『夜来香~映画(ほとけ)の世界~』
'01. 9.19 『un ~piano relaxing~』 アンピアノリラクシング






















